未来育本部のある今のこの地、愛媛北条に越してきた8年前、
本部の前の砂浜は本当にびっくりするくらいゴミだらけで、砂浜に降りたくないと思ったものです。
けれども私は、それでも、「私にできることは何だろう」と考え、砂浜のゴミ拾いを始めました。
よく“自分のやりたいことをしなさい” “ワクワクすることをしなさい” と言いますが、ゴミ拾いは決してワクワクすることでも、自分がしたいことでもありません。
でも、人間の質を上げるのに大事なのは、“やりたいことをする”ではなく、“できること”をするかしないかではないかと思うのです。
“ワクワクに従う”というのは、別の言い方をすれば子どもの意識から行動するということでもあります。
対して自分のできることを一つ一つ行い、積み重ねていくというのは、その後全く違う動きを起こしていきます。
ゴミ拾いをしたかったわけではなくできることとしてゴミ拾いを始めた結果、7年目くらいだったでしょうか、気づいたらものすごく砂浜が綺麗になったのです。

それまでは、一生懸命ゴミを拾ってようやく綺麗にした砂浜も翌日になるともっとたくさんのプラスチックの残骸やヘドロ化した海藻などが流れ着いていて、本当にキリがなかったのですが、それらが流れ着かなくなったのです。
可能性として、海ゴミは潮の流れによってある一定の領域を周遊しており、ひたすら地道に打ち上げられるそれらを拾い続けた結果、この辺りを周遊するゴミがなくなったのではないかと思うのです。ゆえに、もしも全ての人が目の前の砂浜のゴミを拾い、綺麗にし続ければ、海洋ごみの問題はなくなるのではないでしょうか。
流れ着くゴミが減ると同時に、海は透き通り「日本のエーゲ海」と呼ばれる美しい海が戻り、貝殻のような可愛いものが砂浜に打ち寄せられるようになりました。
そしてこれは、海のゴミ拾いをしたいかしたくないか、手が汚れるから嫌だな、などと考えていたら起こらなかったことです。
今、私たち一人ひとりが自分のいる場所で、自分のできることをやってゆくことで、自分と自分を含む周りの環境も変わってゆく可能性があります。

ワクワクもしないしやりたいことでもないけれど、「今、自分にできること」として、今、何をするか?
この立ち位置から選択することで初めて、一人一人それぞれがハイヤーセルフを選ぶことになります。
ハイヤーセルフの選択って、ワクワクとかキラキラとは違います。
今日あなたのやったことが明日を作り、明日の一歩がまた明後日を作ります。
そう、私たちは1秒1秒未来に向かって進んでいるのです。
その未来への一歩を、「自分のできることをする」という美しい心からの選択で踏み出してゆきませんか。
